貸金庫の開扉、内容物の引き取り
皆様、銀座法律事務所所属の弁護士梅林です。
3月に入って、花粉がたくさん飛んでいるという天気予報がよく見られます。幸いなことに、私は花粉症にかかっていないと思っておりますが、それでも、風が強かったりすると、目がショボショボするような感じになります。
花粉症の方は、まだまだつらい季節だと思いますので、お気を付けください。
さて、今回は、遺言執行者がいない場合における、被相続人死亡後の、被相続人の貸金庫の開扉、内容物の引き取りについて述べたいと思います。
貸金庫の利用関係は、利用者と貸金庫を有する金融機関との間の賃貸借契約関係となりますので、借主である利用者が死亡した場合には、賃借人の地位の相続が生じ、遺産分割までは共同相続人の準共有(民法264条)、つまり、共同相続人みんなのものとなります。
そして、貸金庫の開扉、内容物の取り出しは、処分行為に該当すると考えられているため、共同相続人全員の同意が必要となります。
実務上、相続人の一部が単独で貸金庫の開扉および内容物の点検を求める場合、公証人に、「事実実験公正証書」の作成を依頼し、公証人立会いのもとで貸金庫を開扉する方法がとられることがあります。この場合、内容物の明細が事実実験公正証書に記載され、この公正証書が、事実上、貸金庫内のものの財産目録となります。
銀行実務上、遺言書以外については相続人全員の同意がなければ取り出すことができない旨の了解を得、公証人の立会いの下で一部の相続人による遺言の取出しに応じるという対応がなされることが多く、その場合、上記の事実実験公正証書が作成される対応を取ります。
貸金庫の開扉、内容物の引き取りについてお困りなことがあれば、ぜひ、専門家にご相談頂いた方がよろしいかと思います。


